2SA341

FM帯高周波用ゲルマニウムトランジスタ 松下 2SA341



FM帯中間周波増幅用として設計されました。通常は3段にして使います。
合金拡散型(アロイディフージョン)と言う製法はフィリップス社から松下へ技術供与された独自の製法です。メサ型と非常によく似た構造から周波数特性に優れます。
2SA70の特性はそのままに筐体をサイズダウンしたのがこのトランジスタです。



【諸元】
製造元:松下電器産業株式会社
構 造:ゲルマニウムPNP合金拡散型
【最大定格】
コレクタ・ベース間電圧: −20V
コレクタ電流     : −10mA
コレクタ損失     :  63mW
遮断周波数      :  70MHz


《AD(合金拡散)型トランジスタの特徴》

1)遮断周波数が高い
 合金拡散ベース巾の不純物濃度勾配により、ベース内のドリフト、フィールドが強く、しかもベース巾を極めて薄くできるので遮断周波数を高くすることができます。

2)ベース抵抗が低い
 合金拡散によって得られたベース巾が、表面拡散層の厚さとは独立に決まるので、性能を落とすことなく表面拡散層を充分厚くすることができ非常に低いベース抵抗が得られます。

3)コレクタ容量(帰還容量)が小さい
 AD型では独自のエッチングを行なうことができ、不要のベース領域が完全に除けますので、コレクタ容量が最小限に小さくなります。

4)均一な特性が得られます
 合金拡散によってできるベース巾が、エミッタの深さに無関係となりますので一般的な特性が均一化されます。


画像及び本文:klx_111様