2SB106

通信工業用ゲルマニウムトランジスタ 日電 2SB106







通信工業用の逸品にして、一瞥しただけで「NEC製」と分かる黒い筐体が当時モノです。
TC−6類似の大型筐体にギザギザの放熱板をまとったこのタイプは日電だけです。
当時は電流増幅率で型番を分類する一方で、「型番末尾奇数番=放熱器無し」「型番末尾偶数番=放熱器有り」といった分類も行われていました。ですから兄弟種の2SB105には放熱器がありません。
メーカー資料によりますと1960年代初頭には保守品種となり後継の2SB240が代替品種に推薦されています。しかしながら先に廃品種となったのは後継の2SB240で2SB106は1980年代後半まで保守品種として残った珍しい品種でもあります。



【諸元】
製造元:日本電気株式会社
構 造:ゲルマニウムPNP合金接合型
旧型名:2S106・ST35R
【最大定格】
コレクタ・ベース間電圧:  −30V
コレクタ電流     : −500mA
コレクタ損失     :   3W(放熱板付)


画像及び本文:klx_111様